新型コロナウイルスが猛威を振るう中、今年は毎年開催される行事が尽く中止に。
そんな中、なんとかできる行事はないかな…と始まったのが“強歩”です。
学園の強歩の歴史は、戦後間もない頃に新宿の本部へ物資を貰いに行くところから始まりました。
ただ歩く、されど歩く、のこの行事。「疲れた」「もう歩きたくない」と止めてしまうことは簡単ですが、その先に何か得られるものがあるのでは?と歴代の子どもたちがこぞって挑戦してきた行事です。
さて今回の強歩の目標は2つ、
①30kmを完歩すること
②新型コロナウイルスの終息を祈って、神社を巡る です。
そんな今年の強歩には、小学5年生から高校生まで15人の子どもが参加してくれました。
事前に、一度みんなで集まる機会を持ちましたが久しぶりに会う他ホームの友達に緊張の様子。当日が色んな意味で楽しみになりました。
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11月某日、早朝に集まり、エイエイオー!と声を掛け合いたいところですが、今年は割愛です。コロナ対策も細心の注意を払いながら取り組みます。
というより、眠すぎてそれどころではないみんな…歩き始めます。
始めは緊張もあり早朝なこともあり、静かに歩きだします。
今回のコースには、大きな坂が3つ。
見えてくると、「まさかあそこ通らないよね!?」と言う声も。
しっかり登りきりました。
たくさん歩いてきた足には試練の様にも見えましたが、なんだか人生と同じようです。
今回は目的地ともいえる神社に行くので、参拝の仕方や神社でのマナーについて事前に学習していきました。
神様に挨拶をする子どもたち。
後半になるにつれ、一緒に歩く班の中には年齢差6歳の子どもも居て、時々こうして待っていてくれます。
それも子ども達の方から自然と足を止めるのです。
疲れてきた年下の子を責めるでもなく、「ペースを落とそうか?」という声も。
当日はコース周辺に居た職員が車から「がんばれ~!!」とガッツポーズと共に声をかけてもらいました。
そこでも「お~」との反応。声援を受け、力強い1歩となりました。
見慣れた景色の中、もう辺りが真っ暗になった頃、学園の角を曲がると………!
“おかえりなさい”の文字が!
沢山の人が、ゴールテープを持って待っていて迎え入れてくれました。
今回、中には途中リタイヤを余儀なくされた子どもも居ました。
安全に終われることを第一に、子どもとも話し合ってそのタイミングは決めました。
悔しい顔をしながら「来年も一緒に行くから!」という声も、
完歩して「もういいかな…」という声も、
歩いてみて、自分たちの限界を越えてみて分かったことだと思います。
こうして幕を閉じた今年の強歩。
と言いたいところですが…翌日は平日の為、学校の日。それでも、大体の子どもが登校していることを知り、ここでもすごいな~と感心させられます。行けなかった子どもも、しっかりと整えていたようです。
そして、足がこんなにも筋肉痛になるなんて…と重たい体を引きずった数日間後に私の強歩はようやく幕を閉じました。
みんなもっと早くに幕を閉じているんだろうな…!