ごあいさつ
当法人の出発点である、明治33年1月10日の二葉幼稚園を開園から、今年で120年を迎えました。創設者である野口幽香・森島峰両先生による、二葉幼稚園の設立趣意書には、「保育を受くる者と其の父母との幸福のみならず、社會一般の程度を高め、(中略)『豫防の一オンスは治療の一ボンドに優る』といへる諺の如く、社會改善の上に於て一層有効なるを見る」と示されており、今日、世界的に注目されている「社会的投資戦略としての教育」にも通じる慧眼に改めて感服するところです。
お二人の取組みを原点として、二葉の事業に携わられた方々は、キリスト教の神の愛の実践のミッションの下、震災や戦災など幾多の苦難や試練を乗り越え、その歩みを続けてこられました。そして、その過程においては、教会関係をはじめ実に様々なお立場の方々や地域の皆様の御理解とお力添えを頂いてまいりました。改めて、長きに渡る二葉の挑戦・実践の歴史に接し、神の導きと言うべきであろう見えない力を感じるとともに、先達の方々と御支援を下さった皆様への心からの敬意と感謝にたえません。
新宿南元町を発祥とする二葉の事業は、調布、小平、日野にも展開し、保育園、乳児院、児童養護施設、自立援助ホーム、計6施設を運営するに至り、里親支援の都の委託事業では特別区17区での活動を行っています。二葉は、これらの事業を通じて、地域の子育て支援を含めますと、胎内で育っている時期から成人して社会的自立をするまでの各段階での子ども達とその家庭への支援に努めています。その中では、地域に分散・密着したグループホームでの家庭的養護、里親支援のためのフォスタリング事業など、全国の先駆けとも言える取組み、自立援助ホームやアフターケア・自立支援基金による成人後を見据えた支援の充実など、新たなチャレンジも続けてきています。
今日、子どもや女性を取り巻く環境には、120年前とは異なる形での厳しさがあり、様々な課題や困難が山積しています。私達は、そのような中にあって何ができるのか、どうすれば良いのか、創設以来の志を忘れず、常に道を求め、力を尽くしてまいりたいと思います。どうぞ、私達の歩みを見守り、時には叱咤激励し、お力を貸してくださいますようお願いいたします。
社会福祉法人二葉保育園
理事長 井上従子
社会福祉法人 二葉保育園の概要
名称 | 社会福祉法人 二葉保育園 |
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本部所在地 | 〒160-0012 東京都新宿区南元町4番地 TEL: 03-3341-1205 / FAX: 03-5368-1969 |
施設 | 二葉乳児院(新宿区・南元町) 二葉学園(調布市・上石原) 二葉むさしが丘学園(小平市・鈴木町) 二葉南元保育園(新宿区・南元町) 二葉くすのき保育園(調布市・国領町) 自立援助ホーム トリノス(日野市) |
設立 | 1900年(明治33年) |
定款 | PDFファイル 329KB |
評議員・役員等報酬規程 | PDFファイル 250KB |
評議員 | 宮沢 成実 (福)東京都社会福祉協議会 元総務部長 磯谷 文明 弁護士 浦上 充 日本基督教団東中野教会 牧師 潮谷 恵美 十文字学園女子大学 教育人文学部 幼児教育学科 教授 貫名 通生 僧侶・民生児童委員 竹内 よし子 小平市民生委員児童委員協議会会長 橋本 ゆかり (福)調布市社会福祉協議会 事務局長 園 武友 (特活)自立へのかけ橋 理事長 関原 陽子 (福)新宿区社会福祉協議会 常務理事・事務局長 |
理事長 | 井上 従子 |
常務理事 | 武藤 素明 二葉学園 統括施設長 (福)全社協 全国社会福祉法人経営者協議会 監事 (福)東京都社会福祉協議会 児童部会 児童養護施設問題検討委員会 委員長 |
理事 | 河津 英彦 (福)友愛学園 理事長 押切 重洋 東京都民共済生活協同組合 副理事長 福田 敏朗 株式会社グリーンアース 代表取締役社長 都留 和光 二葉乳児院院長・地域子育て支援センター 施設長 森本 裕美 二葉くすのき保育園 施設長 |
監事 | 馬場 充 公認会計士・税理士 金子 恵美 文京学院大学 人間学部人間福祉学科 教授 ※順不同・敬称略 |
個人情報保護方針 | PDFファイル 342KB |
(福)二葉保育園 次世代育成支援 一般事業主行動計画 (令和元年11月21日~ 令和7年3月31日まで) | PDFファイル 363KB |
(福)二葉保育園 女性活躍 一般事業主行動計画 (令和4年4月13日~ 令和7年3月31日まで) | PDFファイル 94KB |
表彰・認定等 | 石井十字賞 受賞(2002年4月) 新宿区ワーク・ライフ・バランス推進企業 TOKYO働きやすい福祉の職場宣言事業所(2024年1月認定) |
社会福祉法人 二葉保育園の沿革
明治33(1900) | 野口幽香、森島(斎藤)峰が私立二葉幼稚園を東京麹町に設立 |
明治39(1906) | 四谷鮫河橋に二葉幼稚園を新築移転(園児120人)(二葉南元保育園の前身) |
明治43(1910) | 園内で保母のためにキリスト教集会(東中野教会の前身)を毎週1回開催 |
大正5(1916) | 二葉保育園に改称。新宿に旭町分園(二葉くすのき保育園の前身)開く(園児100人) |
大正8(1919) | 小学部を旭町分園に併設(生徒70人) |
大正11(1922) | 小学部の公立化移転に伴い、学童保育、夜間診療所、廉売部を置く。本園に母の家設置 |
大正12(1923) | 関東大震災で分園焼失、本園は大破。14年再建 |
昭和6(1931) | 野口園長のあとに徳永恕就任 |
昭和7(1932) | スラム向けに5銭食堂、また夜学生に弁当をつくる |
昭和10(1935) | 財団法人になり、理事長に徳永恕就任。深川海辺町母子寮を設置(65世帯) |
昭和20(1945) | 東京大空襲で深川母の家を焼失し21人死亡。本園も被災し、旭町分園のみ残る |
昭和21(1946) | 旭町分園中心に事業を再開し、乳児部も開始(二葉乳児院の前身) |
昭和22(1947) | 調布市上石原に分園設立、母子寮と養護部(二葉学園の前身)を置く |
昭和25(1950) | 南元本園再開(保育園43人、乳児院15人、母子寮10世帯) |
昭和26(1951) | 上石原分園焼失、再建(母子寮をやめ、養護部50人) |
昭和31(1956) | 南元本園に母子授産の家開設。38年廃止 |
昭和39(1964) | 社会福祉法人になる |
昭和43(1968) | 上石原分園を改築し、養護部を二葉学園と改称 |
昭和48(1973) | 徳永理事長永眠。梅森公代理事長就任 |
昭和52(1977) | 旭町分園を調布市国領町に移転し、二葉くすのき保育園として発足(園児100人) |
昭和56(1981) | 二葉学園に第1分園設置、グループホームの試行を始める |
昭和61(1986) | 二葉乳児院養育家庭センター開設。二葉学園第2分園設置 |
平成12(2000) | 二葉乳児院で新宿区の子どもショートスティ事業開始 |
平成14(2002) | 二葉乳児院老朽化により全面改築 |
平成15(2003) | 二葉学園が狛江市の委託を受けて子どもショートステイ事業を開始 二葉学園が地域小規模児童養護施設を開始。定員6名。二葉学園第3分園設置 二葉乳児院が新宿区の委託を受けて、地域子育て支援センター事業を開始 |
平成17(2005) | 二葉学園に第四分園設置 |
平成18(2006) | 天皇皇后両陛下、二葉南元保育園および二葉乳児院をご視察 二葉学園第5分園設置 野口幽香賞を創設し、里親制度の推進に貢献した鈴木祐子二葉乳児院長に贈呈 |
平成19(2007) | 二葉学園第6分園設置 |
平成21(2009) | 遠藤久江理事長就任 |
平成22(2010) | 二葉むさしが丘学園 移管設置 |
平成25(2013) | 二葉学園本園舎 改築 |
平成26(2014) | 二葉南元保育園・法人本部 園舎改築 |
平成27(2015) | 二葉学園が多摩市の委託を受けて子どもショートステイ事業を開始 |
平成28(2016) | 自立援助ホーム トリノス 開設 |
平成28(2016) | 二葉むさしが丘学園 改築完了(平成26年より三期工事) |
平成29(2017) | 二葉学園第7分園設置 |
平成31(2019) | 二葉学園第8分園設置 二葉むさしが丘学園 ファミリーホーム「しろやま」開設 |
令和1(2019) | 井上従子理事長就任(2019年6月26日) |
令和2(2020) | 120周年記念礼拝(2020年2月1日)於:日本基督教団 番町教会 120周年記念行事の一環で「野口幽香賞」を再整備し、懸賞化。第1回受賞者:片野清美さん |
令和2(2020) | 二葉乳児院 江戸川区児童相談所及び荒川区児童相談所からフォスタリング機関事業を受託 二葉学園 東京都多摩児童相談所からフォスタリング機関事業を受託 |
令和3(2021) | 二葉乳児院 港区児童相談所からフォスタリング機関事業を受託 |
令和4(2022) | 二葉乳児院 東京都江東児童相談所、板橋区児童相談所、豊島区児童相談所からフォスタリング機関事業を受託 |
令和5(2023) | 二葉乳児院 葛飾区児童相談所からフォスタリング機関事業を受託 |